みなさんは「ダブ(dub)」というジャンルをご存じでしょうか。
EDMが流行ってよく聞くようになった「ダブ・ステップ」とかもありますね。
実はダブって、レゲエだけでなくロックとかベースミュージックとかテクノとか、いろんなジャンルに影響をしている面白いジャンルなんです!
ダブ(dub)ってどんなジャンルなの?
「ダブ(dub)」(以下「ダブ」で統一)とは、簡単に結論を言うと、「エコーやリバーブ等エフェクトを強くかけた曲の事」です。
そして、「dubwise(ダブワイズ)」とも言います。
「ん?」って思うかもしれませんが、曲を聴いてもらえれば「ほほぅ」と思うはずです。笑
原曲とはまた雰囲気が変わってしまうくらい過剰にエフェクトをかけたりします。
そしてリミックスの元祖ともいわれています。
ダブってジャンルとしては、そもそもレゲエから派生したジャンルなのでレゲエ色が強いジャンルなのです。
ダブの歴史
ダブは、ジャマイカ発祥の音楽手法です。
1970年代の話になります。当時はみんなレゲエ音楽をレコードで楽しんでいました。
さらに当時のレコード盤は、CDのように一枚に何曲も収録されるものではなく、表に1曲、裏に1曲といったものが主流でした。
A面(表)はメインの曲。
B面(裏)に、A面のボーカル等上物の音を取り除いたカラオケ音源(オケ、ヴァージョン(ver.)とも言う)を収録しているのが多いです。
ちなみに日本のシングルCDでも、メインの曲に対してオケの曲も入っていましたよね。
今はネットで音楽を聴く時代なので、知らない方も多数いるかもしれませんが、実はCDにはオケが収録されていたのです。
で、そのオケ、ボーカル抜きのトラックの製作はレコーディングエンジニアによってミキシングすることで作られます。
そのミキシングの過程で強いエフェクターをかけたことによって、dubwiseが偶然発明されたという説があります。
ちなみにその偶然発明したレコーディングエンジニアは「キング・タビー(King Tubby)」です。
その後ダブというジャンルが確立しジャマイカではリー・スクラッチ・ペリー(Lee "Scratch" Perry)イギリスではマッド・プロフェッサー(Mad Professor)、ジャー・シャカ(Jah Shaka)
等が活動をし、非常に有名です。
イギリスで活動をしている上記2人は、デジタル機材を駆使し、UKダブ、UKルーツ(ニュールーツ)といった新しいレゲエの派生ジャンルを作り上げています。
このUKシリーズがたまらなく気持ちいんですよね~笑
個人的にかなり大好きです。。。
で、今となってはダブとテクノが融合した「ダブテクノ」があったり、ダブと2ステップが融合した「ダブステップ」があったりと様々なジャンルでダブという音楽奏法を取り入れて新しい物を作り上げてきています。
ちなみに:ダンスホールレゲエの現場でよく言う「ダブ」とは?
これは完全にレゲエの話になってしまいますが、ダンスホールレゲエのダンス現場でよく言う「ダブ」というのは、「dubplate(ダブプレート)」の事を差します。
ダブプレートというのは、簡単に言うと「オリジナルの替え歌」です。
これだけでは伝わらないと思うのでもう少し説明します。
レゲエのセレクター(俗に言うDJ)は、有名アーティストに自分の活動名や、歌詞の一部へ変更要望をした自分オリジナルの替え歌を作ってもらい、現場で流す文化があります。
それがいわゆる「ダブプレート」というやつです。
で、セレクターはそのダブプレートを「ダブ!」って略すので混乱するんですよね~笑
混乱というか、知らない人からしたらややこしいw
はい。ちなみに~って話でした!
最後に
ダブというジャンル、深いですよ~。
だって簡単に言うとエフェクトをごりっとかけた曲はダブなんでしょ?え、これもじゃあダブなの?みたいな曲たくさん。
しかもダブと言ってもなんの音楽ジャンルをベースとしたダブかによってリズム、テンポ、音色全然違います。
みなさんは何のジャンルのダブが一番好きでしょうか?
それを探してみるのは楽しいかもしれません。
自分は俄然UKダブ、UKルーツ系ですかね。
あとインストゥルメンタル・ダブ系も好き。笑
と、いろいろあるんですよ...。全く網羅できません。笑
是非是非みなさんもダブ、ずぶずぶに触れてみて、聞いて感じてみて下さい!