ウェイラーズの一員として活躍していたピーター・トッシュ。
ラスタファリ運動の先駆者でもある彼は、
The Wailersを解散した後もソロミュージシャンとして活躍をしていました。
今回はそんな彼にフィーチャーしていきたいと思います。
ピータートッシュ(Peter Tosh)とは?
冒頭にも書きましたが、The Wailersの一員で、
ボブマーリー、バニーウェイラーと3人のユニットで大成功を収めていました。
スカの曲やロックステディ、ルーツの曲まで初期レゲエ時代をすべて経験しています。
結局ウェイラーズは解散してしまいますが、ソロでも活動続け
ソロではラスタファリのメッセージ性が強いルーツの曲が多くリリースされています。
短気な性格であったため、歩くカミソリ(Stepping Razor)と呼ばれていた。
それだけあって、ソロ活動をした当初は彼特有の鋭い切れ味のある曲が目立った。
彼のソロデビューアルバムはこちら。
「Legalize It」”解禁せよ”というタイトルのアルバムです。
歴史
本名は「ウィンストン・ヒューバート・マッキントッシュ」
1994年10月19日に生まれました。
ウェイラーズのみんなはトレンチタウンのイメージが強いですが、
彼の場合生まれはトレンチタウンではなく、ウェストモアランド教区のグランジ・ヒルで生まれました。
トレンチタウンは、のちに移って住んでいたところです。
移り住んだのは、ピーターの幼少期に父親が失踪。
母親は年齢が若すぎたので、親類の元へ預けられたためトレンチタウンへ。
最終的にキングストンの最も過激なゲットーの土地で暮らすことになります。
17歳くらいの時に、ジョー・ヒッグスの元で音楽を学ぶ
バニーウェイラーとボブマーリーと出会います。
その後はユニットを組んで、最終的に「The Wailers」となり活動を共にします。
The Wailersのスカ時代の曲「Simmer Down」がスーパー有名ですね。
1974年には、当時契約をしていた「Island records」のクリス・ブラックウェルと揉めた事により
ピーターとバニーウェイラーがウェイラーズを去ることになりました。
ピーターは自身のレーベル「Untel Diplo HIM」を設立します。
ソロアルバムのデビュー作は上で取り上げましたが「Legalize It」です。
このアルバムは、まずジャケットで話題になりました。
ガンジャ畑の真ん中で彼が煙もくもくとしている姿。
その姿と比例するように、曲の内容も尖っています。
1978年には、ローリングストーンズのアメリカ・ツアーでオープニングアクトをつとめます。
その年にはローリング・ストーンズ・レコードでアルバム「Bush Doctor」をリリースしました。
ブッシュ・ドクターは、ビジネス的には成功を収めましたが、
古くからのファンからは、評価がわかれたそう。
と言うのも、歩くカミソリの今までの切れ味が鈍ったような作品だととらえる人がいるからです。
それは音作りが違うので聞いたらわかるでしょう。
どうしても以前の物と比べて聴きやすくなっています。
逆に言ったら、深いルーツレゲエがまだ苦手な人は先に古いのより新しい方を聞いた方がいいかも!?
その後ダンスホール期に入り、バックバンドを変え活動を続けます。
彼は彼なりの自身のメッセージを発信し続けます。
しかし、1987年9月11日、ピーターは自宅で3人組襲われて射殺されてしまいます。
犯人の内の1人は知人だったそうです。悲しいですね。
最後に
最終的にひとの手によって最後を迎えてしまいましたが、
それまでずっと彼は自身の思いを、メッセージを歌で発信し続けてきた
ビッグアーティストです。
今でも彼の曲から、たくさんインスパイアされることはできます。
是非新しめの曲のみならず、メッセージ性のもっと強い尖った
歩くカミソリの曲を聞いてみて下さい。